「一般外科」とは聞きなれない名称と思われますが、家庭で対応しきれないけが、打撲・捻挫、やけど、いぼなどの皮膚良性腫瘍を全般的に扱う診療科です。単に「外科」と標榜している場合は「一般外科」のことを指しています。

「心臓血管外科」、「脳神経外科」、「消化器外科」との違いは？

これらの診療科は総合病院で大きな手術を行う役割を担っており、「一般外科」疾患は基本的には取り扱っていないことがほとんどです。

• 創傷（けが）、熱傷（やけど）
• 皮膚の良性腫瘍（粉瘤、脂肪種、いぼ）など
• 打撲・捻挫
• 腰痛・関節痛

けが

• 擦過傷（擦り傷）で傷が深い、汚い→色素沈着の可能性や破傷風などの感染予防が必要
• 圧迫しても血が止まらない→縫合処置が必要
• 犬や猫にかまれた→破傷風菌に対いするワクチンなどの感染予防が必要
• とげ、ガラス片が刺さってぬけない→抜去処置、遺残がないかレントゲンが必要

やけど

痛くないやけど

意外かもしれませんが、重症なやけどほど神経まで損傷すると痛みを感じなくなりますので、やけどしたのに痛くない場合は受診をすすめます。

広範囲やけど

広範囲のやけどは病院での入院治療が必要になることがあります。

以上、クリニックを受診したほうがよい場合をお示ししましたが判断に迷うような場合も受診をしてください。夜間・祝日など急病診療所で初期診療されたあとの引き続きの治療も承っておりますのでお気軽にご相談ください。

感染を防ぐにはしっかりと洗浄することが必要です。水道水やシャワーで創部をしっかりと流してください。強くこすったりする必要はありません。やけどで水泡ができた場合は水疱をつぶさないようにしてください。傷が汚い状態でドレッシング剤でふたをしてしまうと感染のリスクが高まりますので、きれいに洗ってからドレッシング剤を用いることが大切です。

創部への消毒は以前は行われておりましたが、創部を治癒させるための細胞も損傷してしまいかえって創部治癒が遅れますので基本的には行いません。

「早くきれいに治すこと」

早くきれいに治すためには、こまめな洗浄で感染を防ぐこと、感染をきたした場合は壊死組織を除去するなどが必要です。また傷を適切な湿潤環境に置くことも重要で、適切な医療用のテープ（ドレッシング剤）を貼ることも必要です。感染が怖いといって、こまめに消毒するようなことが以前は一般的に行われていましたが、傷を治すための細胞（繊維芽細胞など）もやられてしまい、創部治癒が遅くなるので当院は行っておりませんし、おすすめしておりません。